秋田県は美味しいお米とお酒のイメージが強い地域ですが、実は全国的にも評価の高いクラフトビールが数多く誕生している「ビールどころ」でもあります。豊かな自然に育まれた水や、日本トップクラスの生産量を誇る地元のホップなど、秋田ならではの素材を活かしたビールが次々と生まれています。
この記事では、秋田のクラフトビールや地ビールの種類、それぞれの醸造所が持つこだわりについて詳しく解説します。個性豊かな味わいの違いを知ることで、秋田の旅や晩酌の時間がさらに楽しくなるはずです。初心者の方にもわかりやすく、その奥深い魅力をお伝えしていきますので、ぜひ参考にしてください。
秋田でクラフトビール・地ビールを楽しむ!種類や特徴をチェック

秋田県内には、老舗から新進気鋭のマイクロブルワリーまで、多種多様なビール醸造所が点在しています。それぞれの醸造所が地域の風土を映し出した個性的な一杯を提供しており、そのバリエーションの豊富さはビール愛好家を驚かせるほどです。
秋田のビール文化と醸造の歴史
秋田県における地ビールの歴史は、1994年の酒税法改正による規制緩和から始まりました。この時期にいわゆる「地ビールブーム」が全国で起こり、秋田県内でも地域の活性化や特産品の開発を目指して、いくつかの醸造所が産声を上げました。それから30年近くが経過し、現在は確かな技術を持つ老舗と、新しい感性を持つ若手の醸造家が共存しています。
当初は観光地のお土産としての側面が強かった地ビールですが、近年では「クラフトビール」という呼び名が定着し、より品質や個性を重視する文化へと進化しました。職人のこだわりが詰まった一杯は、地元の飲食店だけでなく、全国のビアバーでも高く評価されるようになっています。秋田の厳しい冬を越えるための力強い味わいや、夏にぴったりの爽快な喉越しなど、四季折々の表情を楽しめるのが特徴です。
また、秋田県は日本酒の酒造メーカーが多いことでも知られていますが、その発酵技術の高さがビール造りにも活かされているケースがあります。米どころ秋田のプライドをかけ、お米を副原料に使用したビールも開発されており、これらは日本酒ファンからも注目を集めています。歴史の中で培われた職人魂が、現在の多様なビール造りを支える大きな土台となっているのです。
地元の水とホップへのこだわり
美味しいビールを造るために欠かせないのが、良質な水と原料です。秋田県は奥羽山脈をはじめとする山々に囲まれ、清らかな天然水が豊富に湧き出ています。多くの醸造所では、その土地独自の地下水や湧き水を仕込み水として使用しており、これがビールに「秋田らしい」まろやかさやキレを与えています。
さらに注目すべきは、ビールの香りと苦味の決め手となる「ホップ」です。秋田県横手市は日本有数のホップ生産地であり、大手ビールメーカーへの供給だけでなく、地元のクラフトビール用としても新鮮なホップが提供されています。摘みたての生ホップを使用したビールは、乾燥ホップにはないフレッシュで力強い香りが特徴で、秋田でしか味わえない贅沢な一杯と言えるでしょう。
麦芽についても、一部の醸造所では地元産の大麦を使用する試みが行われています。このように、水・ホップ・麦芽といった主要原料を可能な限り地域で賄おうとする姿勢は、テロワール(土地の個性)を大切にするクラフトビールの精神そのものです。秋田の土壌と水が育んだ原料を使うことで、その土地でしか出せない唯一無二の味わいが生み出されているのです。
クラフトビールと一般的なビールの違い
「地ビール」と「クラフトビール」は混同されやすい言葉ですが、基本的には同じものを指すことが多いです。しかし、一般的に流通している大手メーカーのビールとは明確な違いがあります。最大の違いは、その多様性と小規模生産によるこだわりにあります。大手メーカーのビールは、誰もが飲みやすく安定した品質の「ピルスナー」スタイルが主流です。
対してクラフトビールは、色、香り、苦味、アルコール度数などがスタイルによって千差万別です。職人が「こんなビールを作りたい」という自由な発想でレシピを組むため、バナナのような香りがするものや、柑橘系の苦味が強いもの、さらには真っ黒な色をした濃厚なものまで存在します。自分の好みに合わせて「選ぶ楽しみ」があるのが、クラフトビールの醍醐味と言えるでしょう。
また、醸造工程においても違いが見られます。多くのクラフトビールは、酵母をあえて残した状態で出荷されることがあります。これにより、時間の経過とともに味わいが変化したり、無濾過ならではの濁りとコクを楽しめたりするのです。大量生産・大量消費のビールとは一線を画す、一期一会の出会いを楽しめるのが秋田のクラフトビールの魅力です。
秋田県内で人気の代表的な醸造所と銘柄

秋田のビールシーンを語る上で欠かせないのが、各地に根を張る個性的なブルワリー(醸造所)です。ここでは、特に知名度が高く、秋田を代表する4つの醸造所をご紹介します。
世界も認めた味わい「田沢湖ビール」
仙北市にある「田沢湖ビール」は、1997年に誕生した秋田県第1号の地ビール醸造所です。ドイツの伝統的な製法である「ビール純粋令」を遵守し、麦芽・ホップ・水・酵母のみを原料とした混じりけのないビール造りを続けています。その高い技術力は世界的に評価されており、数々の国際的なビアコンテストで金賞を受賞している実力派です。
看板商品の「アルト」は、美しい琥珀色と芳醇なホップの香りが特徴で、麦芽の甘みと苦味のバランスが絶妙です。また、ヴァイツェンはバナナのようなフルーティーな香りが立ち上がり、苦味が少ないため女性やビールが苦手な方にも人気があります。「真面目で高品質なビール」を求めるなら、まずは田沢湖ビールを手に取ってみるのが間違いありません。
醸造所に併設されたレストランでは、出来立ての生ビールを地元食材を使った料理とともに楽しむことができます。田沢湖観光の目玉としても人気があり、美しい風景とともに味わう一杯は格別です。伝統を重んじながらも、常に最高の一杯を追求し続ける姿勢が、多くのファンを引き付けて離さない理由となっています。
秋田市の中心で醸される「あきた地ビール」
秋田市の「秋田あきた地ビール」は、地域に根ざした親しみやすい味わいが魅力のブランドです。秋田の自然を感じさせる爽やかな飲み口が特徴で、地元の人々の晩酌用としても広く愛されています。醸造所では、秋田の気候や食文化に寄り添ったビール造りが行われており、日々の食事を邪魔しない絶妙なラインナップが揃っています。
代表的な「ぶるぅべりぃ」などのフルーツを使用した発泡酒は、ビールの苦味が苦手な層からも絶大な支持を得ています。一方で、しっかりとしたコクを感じられる本格的なエールも展開しており、その層の厚さが自慢です。秋田市内のスーパーや土産物店でも見かけることが多いため、手軽に入手できるのも嬉しいポイントです。
地域のイベントなどにも積極的に出店しており、地元愛に溢れた活動が印象的です。最新の設備を導入しつつも、手作り感を大切にするその姿勢は、まさに「街のビール屋さん」といった趣があります。観光客だけでなく、秋田で暮らす人々にとっての「いつもの美味しいビール」として、確固たる地位を築いています。
横手の恵みを活かした「横手ドラフト」
ホップの産地として知られる横手市で展開されているのが「横手ドラフト(羽後麦酒などが関与)」に関連する取り組みです。横手市は日本でも有数のホップ栽培面積を誇り、その新鮮なホップを贅沢に使えるという強みがあります。地元産のホップをふんだんに使用したビールは、他では真似できない鮮烈な香りと爽やかな苦味が自慢です。
特に、秋の収穫時期に合わせてリリースされる「フレッシュホップビール」は、ビールファンなら一度は飲んでおきたい逸品です。乾燥させていない生のホップをそのまま仕込みに使うことで、青々とした植物本来の香りがダイレクトに伝わります。横手の豊かな農産物と、高度な醸造技術が融合した、非常にポテンシャルの高いビールと言えるでしょう。
また、横手市ではビールを通じた街づくりも盛んに行われています。「横手ホップフェスティバル」などのイベントでは、地元のビールとグルメを同時に楽しむことができ、多くの人で賑わいます。産地ならではの「ホップが主役のビール」を体験したいなら、横手エリアの銘柄は外せません。
遊び心あふれる「羽後麦酒」
雄勝郡羽後町にある「羽後麦酒(うごばくしゅ)」は、自由な発想と遊び心が光るマイクロブルワリーです。小規模だからこそできる実験的でユニークなビール造りが特徴で、ラベルのデザインから中身のレシピまで、随所にこだわりが感じられます。地域特有の素材を隠し味に使ったり、意外な組み合わせを試したりと、飲むたびに新しい発見があります。
例えば、地元のイチゴやトマトを使ったフルーツビールや、スパイスを効かせたものなど、そのラインナップは非常に多彩です。定番のビールに飽きた人や、珍しい味わいを求めている人にとっては、まさに宝箱のような存在です。一本一本が丁寧に造られており、生産量が限られているため、見つけたときは即買いすることをおすすめします。
羽後町は「西馬音内の盆踊り」で有名な歴史ある町ですが、そこに新しい風を吹き込んでいるのがこの羽後麦酒です。伝統を守りつつも、新しいものを受け入れる柔軟な姿勢がビールにも現れています。個性的でありながらも、ベースとなるビールのクオリティが非常に高いため、クラフトビール通をも唸らせる完成度を誇っています。
秋田県内の主な醸造所まとめ
・田沢湖ビール(仙北市):伝統的製法の本格派
・秋田あきた地ビール(秋田市):親しみやすい定番の味
・羽後麦酒(羽後町):独創的な素材使いが魅力
・Hopdog Brewing(秋田市):新進気鋭の注目株
秋田の地ビールで味わえる多彩なビアスタイル

クラフトビールには「スタイル(種類)」と呼ばれる分類が100以上あります。秋田の醸造所でも、好みに合わせて選べるよう様々なスタイルのビールが造られています。ここでは代表的な4つのスタイルを紹介します。
フルーティーで飲みやすい「ヴァイツェン」
「ヴァイツェン」はドイツ語で「小麦」を意味し、原料に小麦麦芽を50%以上使用したビールのことです。秋田の地ビールでも定番中の定番として多くの醸造所で造られています。最大の特徴は、バナナやクローブを思わせるフルーティーで華やかな香りです。苦味が非常に弱いため、ビールの苦味が苦手な方でもジュース感覚で楽しむことができます。
見た目は少し白く濁っていることが多く、これは酵母が濾過されずに残っているためです。この酵母由来の栄養素が含まれているのも健康志向の方には嬉しいポイントです。口当たりは非常にまろやかでクリーミー、喉越しも優しいため、最初の一杯としても最適です。秋田の清らかな水と小麦の甘みがマッチしたヴァイツェンは、まさに癒やしの一杯と言えます。
田沢湖ビールのヴァイツェンなどは、その代表格として全国的に有名です。冷やしすぎて香りを殺さないよう、少し高めの温度でゆっくり味わうのがおすすめです。食前酒としても優秀ですが、フルーツを使ったデザートや、軽いチーズなどとの相性も抜群です。優しい香りに包まれる幸福感を、ぜひ秋田のヴァイツェンで体験してみてください。
ホップの香りが弾ける「IPA(アイピーエー)」
近年、世界的に大流行しているのが「IPA(インディア・ペールエール)」というスタイルです。元々はイギリスからインドへビールを運ぶ際、腐敗を防ぐために殺菌効果のあるホップを大量に投入したのが始まりと言われています。その名の通り、強烈なホップの香りとガツンとくる苦味が最大の特徴で、一度ハマると病みつきになる中毒性があります。
秋田のクラフトビールでもIPAは人気で、柑橘系やトロピカルフルーツのような華やかな香りが鼻を抜けます。最近では「ヘイジーIPA」と呼ばれる、見た目がオレンジジュースのように濁り、香りがさらに強調されたスタイルも登場しています。ホップの生産地である秋田だからこそ、新鮮なホップを贅沢に使ったIPAが味わえるのは大きな強みです。
苦味が強い分、脂の乗った料理や味の濃い肉料理との相性が非常に良いです。秋田名物の比内地鶏の焼き鳥や、しっかりした味付けのホルモン焼きなどと一緒に楽しむと、ビールの苦味が口の中をリセットしてくれます。刺激的な一杯を求めるビール好きにはたまらない、エネルギッシュなスタイルです。
馴染み深いスッキリ感「ピルスナー」
私たちが普段、大手メーカーのビールとして最も口にしているのが「ピルスナー」スタイルです。黄金色の透明な液体と、きめ細やかな白い泡、そしてスッキリとした喉越しが特徴です。クラフトビールの世界でもピルスナーは重要視されており、誤魔化しが効かないスタイルだからこそ醸造家の腕の見せ所とも言われます。
秋田のピルスナーは、雑味がなく非常にクリーンな味わいのものが目立ちます。これは仕込み水となる水の透明度が高いことも影響しているでしょう。喉を通り抜ける爽快感と、後に残る上品なホップの苦味が心地よく、どんな料理にも寄り添ってくれます。特に夏場の暑い時期に、キンキンに冷やしたピルスナーをジョッキで流し込む瞬間は至福のひとときです。
「とりあえずビール」と言いたいとき、あるいは食事をメインに楽しみたいときに最適です。お刺身や山菜の天ぷらなど、繊細な和食の味を邪魔することなく、引き立ててくれます。王道でありながら、醸造所ごとの個性が微妙に現れるピルスナーを飲み比べてみるのも、面白い楽しみ方の一つです。
濃厚なコクを楽しむ「スタウト・アルト」
濃い色をしたビールも、秋田では根強い人気があります。「スタウト」はいわゆる黒ビールで、麦芽をコーヒー豆のように深くローストしたものを使用します。チョコレートやコーヒーのような芳醇なコクと香ばしさがあり、寒い冬にゆっくりと時間をかけて飲むのに適しています。アルコール度数が少し高めに設定されていることも多く、どっしりとした飲み応えがあります。
一方、「アルト」はドイツのデュッセルドルフ発祥のスタイルで、琥珀色が美しいビールです。スタウトほど真っ黒ではありませんが、麦芽の甘みとホップの苦味が両立しており、非常に奥深い味わいが楽しめます。田沢湖ビールのアルトは特に評価が高く、その上品な香ばしさはビール通からも絶賛されています。冷やしすぎず、ワインのように香りを楽しみながら飲むのが通の嗜みです。
これらの濃い色のビールは、燻製料理との相性が非常に良いです。秋田名物の「いぶりがっこ」と一緒に味わうと、燻製の香りとビールの香ばしさが重なり合い、最高のペアリングとなります。食後のデザート代わりに、ナッツやドライフルーツ、あるいはビターなチョコレートと合わせるのも大人の楽しみ方として人気です。
| スタイル | 特徴 | おすすめのシーン |
|---|---|---|
| ヴァイツェン | バナナのような香り、苦くない | ビール初心者、食前酒 |
| IPA | 強い苦味と柑橘系の香り | 肉料理、ガッツリ飲みたい時 |
| ピルスナー | スッキリ爽快、黄金色 | 喉が渇いた時、和食のお供 |
| スタウト | コーヒーのようなコク、黒色 | 冬の晩酌、燻製料理と |
秋田ならではの食材を使った個性派ビール

秋田のクラフトビールの魅力は、伝統的なスタイルだけではありません。地域特有の農産物や名産品を大胆に取り入れた、ユニークな商品が続々と登場しています。ここでは、秋田らしさが詰まった個性派ビールを紹介します。
特産品「あきたこまち」を使用したお米のビール
秋田といえば、日本を代表するお米のブランド「あきたこまち」の産地です。この美味しいお米を副原料として使用したビールが多くの醸造所で造られています。お米を使用することで、麦芽100%のビールに比べて味わいが非常にスッキリと軽やかになり、ほんのりとしたお米由来の甘みが感じられるのが特徴です。
日本酒に近い感覚で飲めるものもあり、和食との相性が非常に優れています。また、お米を使うことで後味がサラリとするため、ドリンカビリティ(飲みやすさ)が非常に高くなります。ビール特有の重さが苦手な方や、食中酒としてお酒を楽しみたい方にぴったりの一杯です。秋田のプライドが詰まったこのビールは、お土産としても非常に喜ばれます。
近年では、特定の農家が育てた特別栽培米を使用したこだわりのビールも登場しています。お米の種類によって微妙に風味が変わるため、その違いを楽しむのも粋な遊び方です。米どころ秋田だからこそ実現できる、素材の良さを最大限に活かした贅沢なビールをぜひ味わってみてください。
地元のフルーツを贅沢に使った発泡酒
秋田県は果物の栽培も盛んで、リンゴやさくらんぼ、ブルーベリー、イチゴなど、四季を通じて様々なフルーツが収穫されます。これら旬の果物を贅沢にブレンドしたフルーツビール(発泡酒)は、特に女性や若い世代に人気があります。果実本来の甘みと酸味がビールの苦味と絶妙に混ざり合い、カクテルのような感覚で楽しめます。
例えば、横手市産のリンゴを使ったシードル仕立てのビールや、羽後町産のイチゴをふんだんに使った可愛らしいピンク色のビールなどがあります。見た目も華やかで、グラスに注ぐと果実の芳醇な香りが広がります。これらは期間限定で販売されることも多く、その時期にしか出会えない一期一会の楽しみを提供してくれます。
フルーツビールと聞くと「甘すぎるのでは?」と思われがちですが、秋田の醸造家たちはビールのベースとなる味を大切にしています。「甘いだけではない、大人のフルーツビール」として、しっかりとした飲み応えと爽やかな後味を実現しているのが秋田流です。地元の農家と醸造所がタッグを組んで生まれる、地域愛に満ちた一杯です。
季節限定で登場するユニークなフレーバー
秋田のクラフトビール界では、季節ごとに趣向を凝らした限定ビールが発表されます。これらは通常のラインナップにはない、挑戦的でユニークなフレーバーが特徴です。例えば、秋の味覚である「栗」を使った香ばしいビールや、冬の時期にピッタリな「ショコラ」をイメージしたビールなどがあります。
また、珍しい例では「いぶりがっこ」に合わせることを前提に開発された、スモーキーな香りのビールや、地元産のハチミツを使ったものまで存在します。これらは醸造家のインスピレーションによって生まれるため、毎年同じものが造られるとは限りません。その時の出会いを楽しむのが、クラフトビールマニアの醍醐味です。
さらに、地域の伝統行事やお祭りに合わせてリリースされるラベルや銘柄もあります。秋田の文化と密接に関わったこれらのビールは、飲むだけでその土地の情景が浮かんでくるような不思議な魅力があります。通年販売の定番も良いですが、訪れたタイミングでしか飲めない限定品をチェックするのも、秋田ビール巡りの楽しみの一つです。
秋田の個性派ビールは、ラベルデザインにも趣向を凝らしたものが多く、コレクションしたくなる可愛さがあります。使用されている副原料をチェックして、その背景にある秋田の豊かな農業に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
秋田のクラフトビールをより美味しく楽しむ方法

せっかくの美味しいビールも、楽しみ方一つで味わいが大きく変わります。秋田のクラフトビールを最大限に堪能するための、おすすめのペアリングやスポットをご紹介します。
ビールに合う秋田の絶品おつまみ
秋田には、ビールが進んで止まらなくなるような美味しいおつまみが豊富にあります。まず外せないのが「いぶりがっこ」です。大根を燻製にしてから漬け込んだこの漬物は、独特のスモーキーな香りが特徴です。特にスタウトやアルトといった濃い色のビールと合わせると、燻製の香りが共鳴し合い、えも言われぬ美味しさになります。いぶりがっこにクリームチーズをのせるアレンジも、ビールの最高のお供です。
次に、日本三大地鶏の一つ「比内地鶏」の焼き鳥も欠かせません。噛めば噛むほど溢れ出す濃厚な旨味は、苦味の効いたIPAやスッキリしたピルスナーにぴったりです。地元の鶏と地元のビール、同じ風土で育ったもの同士の相性が悪いわけがありません。さらに、三種町のジュンサイや、男鹿のハタハタの塩焼きなど、季節ごとの海山の幸を合わせるのも贅沢です。
また、秋田名物の「きりたんぽ鍋」を囲みながらビールを飲むのも乙なものです。鍋の温かさと、冷えたビールのコントラストは冬の秋田ならではの楽しみです。お米を使ったビールなら、きりたんぽの風味とも喧嘩せず、最後まで美味しくいただけます。地元の食文化とビールを組み合わせることで、秋田の魅力が何倍にも膨らみます。
醸造所併設のレストランやビアバーへ行こう
ビールの味を最も鮮明に感じる方法は、やはり「造られている場所」で飲むことです。田沢湖ビールのように、醸造所にレストランが併設されている場合は、パイプラインを通って直接運ばれてくる「超フレッシュ」な生ビールを味わうことができます。工場見学が可能な場所もあり、製造工程を見た後に飲む一杯は格別な思い入れが生まれます。
秋田市内には、県内外のクラフトビールを常時数種類タップ(注ぎ口)から提供しているビアバーも増えています。こうした専門店では、店員さんがビールの特徴や背景を詳しく解説してくれるため、知識を深めながら自分好みの一杯を見つけることができます。飲み比べセットを提供しているお店も多く、少しずつ色々な種類を試したい方におすすめです。
また、最近では「タップルーム」と呼ばれる、醸造所が直営する小規模な試飲スペースも人気です。醸造家の方と直接話をしながら飲めるチャンスもあり、ビール造りの苦労やこだわりを直接聞けるのは、クラフトビールならではの贅沢な体験です。秋田の街を歩きながら、ふらっと立ち寄れるビアバーを見つける旅も楽しいものです。
お土産やギフトに選ぶ際のポイント
秋田のクラフトビールは、自分用だけでなく大切な方への贈り物としても最適です。選ぶ際のポイントは、相手の好みに合わせることはもちろん、「秋田らしさ」を意識することです。例えば、お酒に詳しい方には世界的な賞を受賞した銘柄を、ビールが苦手な方にはフルーツビールを選ぶといった配慮が喜ばれます。
また、最近ではボトル(瓶)だけでなく、缶で提供されるクラフトビールも増えてきました。缶は遮光性が高く品質が保たれやすい上に、持ち運びが軽くて便利です。秋田の風景が描かれたアートなラベルのものを選べば、そのまま飾っておきたくなるような素敵なプレゼントになります。セット売りの場合は、異なるスタイル(ピルスナー、ヴァイツェン、IPAなど)を詰め合わせると、飲み比べができて喜ばれます。
発送を希望する場合は、「クール便」を推奨している商品が多いので注意しましょう。クラフトビールは酵母が生きているため、熱に弱く味が変わりやすいデリケートな飲み物です。正しい保存方法で届けることで、醸造家が意図した通りの最高な状態を楽しんでもらえます。秋田の思い出をビールに託して、大切な人に届けてみてはいかがでしょうか。
秋田のクラフトビール・地ビールの種類まとめ
秋田県は、豊かな水と良質なホップ、そして職人たちの情熱によって生み出される多種多様なクラフトビールの宝庫です。伝統的なドイツ製法を守り続ける本格派から、地元のフルーツやお米を自由な発想で取り入れる個性派まで、そのラインナップは非常に幅広く、どんな人でも自分にぴったりの一杯が見つかるはずです。
田沢湖ビールや羽後麦酒といった個性豊かな醸造所が、それぞれの土地の魅力をビールという形に変えて発信しています。ヴァイツェンやIPA、スタウトなど、スタイルごとの違いを知ることで、秋田の食文化とのペアリングもより一層楽しくなります。いぶりがっこや比内地鶏といった秋田ならではの食材と共に味わえば、その魅力はさらに深まることでしょう。
観光で訪れた際はもちろん、お取り寄せやギフトとしても秋田のクラフトビールは素晴らしい選択肢となります。一杯のビールを通じて、秋田の豊かな自然や風土、そして醸造家たちのこだわりを感じてみてください。今回ご紹介した情報を参考に、ぜひお気に入りの秋田の地ビールを見つけて、素敵なひとときを過ごしてください。



